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2015年10月01日

界面活性剤とシリコン

シャンプーの成分は、90%以上が水と界面活性剤で構成されています。
界面活性剤は、洗浄効果を期待して配合されている成分です。シャンプー剤に配合されている界面活性剤は大きく5つに分類することができます。

高級アルコール系界面活性剤
アミノ酸系界面活性剤
ベタイン系界面活性剤(両イオン性界面活性剤)
ノニオン界面活性剤(非イオン性界面活性剤)
天然界面活性剤

界面活性剤の中には洗浄力の強いものと弱いものがありますが、洗浄力の強い界面活性剤は、色々と問題があります。
例えば、
◎頭皮や髪への刺激が強い⇒薄毛、頭皮の荒れの原因になる。
◎ 一緒に配合されている成分の効能をかき消してしまう。
◎ 頭皮の脂を取り過ぎてしまうので、不足した脂を補うため皮脂の分泌が盛んになる⇒結果、表面は脂ぎっているのに頭皮は乾燥している状態に⇒薄毛、頭皮の荒れの原因になる。

シャンプーは 水と界面活性剤でできているわけですから、シャンプー選びでもっとも大切なのは「どんな界面活性剤が使われているか」といっても過言ではありません。
では、以上に挙げた界面活性剤のうち、「洗浄力の強い界面活性剤」「適度な洗浄力の界面活性剤」はどれなのでしょう?
まずは界面活性剤の種類について、解説していきます。

高級アルコール系界面活性剤

市販の安価なシャンプーには、非常に洗浄力の強い高級アルコール系界面活性剤が配合されていることが多いです。
代表的なのが、

◎ラウレス硫酸Na
◎ラウリル硫酸Na

これらは、ヤシ油などに含まれるラウリン酸を原料にして作られた界面活性剤で生成過程で硫酸が使われます。
硫酸は非常に強い酸-皮膚や髪(タンパク質)を変性させてしまう刺激の強い成分です。また、洗浄力も強いため、頭皮の皮脂を過剰に除去してしまいます。
皮脂を過剰に除去してしまうと、頭皮は足りなくなった皮脂を補うために更に皮脂を分泌するようになり、その皮脂をまた除去して…という悪循環に陥ってしまうのですが、これが薄毛や頭皮の荒れの原因にもなるのです。
女性の場合、更年期に薄毛の悩みを抱える方も多いと思うのですが、薄毛が気になるなら ラウレス硫酸Naやラウリル硫酸Naが配合されているシャンプーは避けるべきでしょう。
ちなみに、同じくラウリン酸を原料にして作られた、

◎ラウレス-4カルボン酸Na
◎ラウレス-4酢酸Na

この2つは硫酸ではなく、弱い酸であるカルボン酸や酢酸(お酢)を使って生成されたものなので、比較的洗浄力もマイルドで刺激も弱い高級アルコール系界面活性剤です。

アミノ酸系界面活性剤

髪の90%はケラチンというタンパク質からできています。また、ケラチンというタンパク質は18種類のアミノ酸で構成されています。

◎ココイルグルタミン酸
◎ココイルアラニン

以上のように、成分名の中にアミノ酸の名前が含まれている界面活性剤はアミノ酸を原料として作られています。
グルタミン酸はケラチンの約13.7%、アラニンは2.8%を占めるアミノ酸です。
グルタミン酸には、他のアミノ酸の合成を助ける働きや髪のダメージ部分に吸着しコンディショニング効果を高める働き、またアラニンにはキューティクルが開かないようにする働き、頭皮のバリア機能を高める働きがあります。
ちなみに「ココイル」とは「ヤシ油から抽出した脂肪酸を用いている」という意味で、ココイルグルタミン酸の場合、ヤシ油から抽出した脂肪酸とグルタミン酸を原料にして作られた界面活性剤ということになります。
アミノ酸系界面活性剤は、髪の毛を構成するアミノ酸由来の成分に由来しているため、マイルドに洗い上げることができます。

ベタイン系界面活性剤(両イオン性界面活性剤)

◎ラウラミドプロピルベタイン
◎コカミドプロピルベタイン

成分名に「ベタイン」がついたものは、ベタイン系界面活性剤と呼ばれています。
別名 両イオン性界面活性剤とも呼ばれていて、その名の通り水に溶けると陰イオンにも陽イオンにもなる性質を持っています。
水がアルカリ性の場合は陰イオンに、酸性の場合は陽イオンになることで、水中の酸やアルカリを中和し、この作用により他の界面活性剤の洗浄力を低下させないようにする働きが期待できます。
そのため単独で配合されることはほとんどなく、他の界面活性剤の洗浄力を落とさないための補助剤として使用されることが多い界面活性剤です。
また、アミノ酸系界面活性剤より洗浄力が弱い分、刺激も弱いため皮膚の弱い方にもオススメできる界面活性剤です。
最近では、

◎ラウリルヒドロキシスルタイン
◎ラウラミドプロピルヒドロキシスルタイン

など、スルタイン系の両イオン性界面活性剤も見られるようになりました。(性質は、ベタイン系界面活性剤とほとんど同じです。)


ノニオン界面活性剤(非イオン性界面活性剤)

一番見分けにくいのが、このノニオン界面活性剤です。
代表的なものは、コカミドDEA のように、成分名の最後に「EA(エタノールアミンの略)」が付きます。
また、界面活性作用のある配糖体(糖を元にして作られた物質)を加えて、泡立ちを良くしている製品もありますが、これもノニオン界面活性剤に分類されます。
洗浄効果は穏やかで、水の硬度による影響を受けないため、メインの界面活性剤として配合されるよりも他の界面活性剤の補助的な役割で配合されることが多いようです。

天然界面活性剤

天然由来の界面活性剤には、

◎レシチン
◎サポニン

などがあります。
レシチンは卵黄に、サポニンは人参やヘチマやお茶に含まれている成分です。
天然由来の成分なので、比較的頭皮への刺激も弱く、これらの界面活性剤が配合されているシャンプーはマイルドな洗い心地となっています。
卵黄は良質なタンパク質からできているため、インドのアーユルヴェーダでは卵黄を頭皮に塗り、栄養を与えながら過剰な脂を取るという方法もあるくらいです。
また、界面活性作用はありませんが、殺菌作用のあるローズウォーターや洗浄力のあるクレイ(泥)が天然界面活性剤の代わりに配合されることもあります。

注意すべきはラウレス硫酸Na、ラウリル硫酸Na
今まで紹介した界面活性剤のうち、避けたほうがいいのは「高級アルコール系界面活性剤」です。
中でも、

◎ラウレス硫酸Na
◎ラウリル硫酸Na

この2つが配合されているシャンプーは要注意。
一般的に、この2つを「合成界面活性剤」と読んでいて、
合成界面活性剤 = ラウレス硫酸Naやラウリル硫酸Na = 頭皮、髪に悪い
と、私は考えています。
(厳密に言うと、高級アルコール系界面活性剤、アミノ酸系界面活性剤、ベタイン系界面活性剤、ノニオン界面活性剤は全て「合成界面活性剤」に分類されるのですが、一般的に「合成界面活性剤 = ラウレス硫酸Naやラウリル硫酸Na」という認識が浸透しているようです。)
また、ラウレス硫酸Naやラウリル硫酸Naは「石油から作られた界面活性剤」と言われることもあります。
これらの界面活性剤の原料になるラウリン酸が石油を精製する際に分留される物質だからです。
しかし、界面活性剤の原料になるラウリン酸が石油の精製過程で得られたものなのか、ヤシ油由来のものなのか、成分表には記載されていないため、消費者は知ることができません。
界面活性剤以外で注目すべき成分とは?
シャンプーの成分は90%以上水と界面活性剤だと述べましたが、残りの10%はどのような成分で構成されているのでしょうか?その中で、チェックしておくべきものはあるのでしょうか?
賛否両論のあるシリコンやメントール、そして髪の発育に欠かせない保湿成分にも注目してみましょう。

シリコン

巷ではノンシリコンシャンプーが大流行していますよね。理由もわからないまま「シリコンは悪だ!」と思い込んでいる方も多いと思います。
しかし、シリコンは本当に悪なのでしょうか?
シリコンには、洗髪時 髪の摩擦を軽減してくれる役割があります。髪の長い女性の場合、シリコンが配合されているシャンプーを使った方が良いこともあるのです。
まずはシリコンの性質を理解しましょう。
シリコンは、油に馴染みやすい親油性という性質を持っています。
健康な髪の毛の表面は親水性なのでシリコンが付着することがありませんが、ダメージを受けてキューティクルが剥がれ落ちている部分は親油性なのでシリコンが付着しやすくなります。
そのため、シリコンが配合されているシャンプーを使うと、シリコンが髪のダメージ部分に付着して髪をコーティングすることで、艶を取り戻す効果を期待できます。
しかし、このダメージ部分に付着したシリコンは時間が経つと剥がれ落ちてしまい、その際に健康なキューティクルまで一緒にはがしてしまうことがあります。
こうなると、ダメージがいっそう進行してしまうので、ダメージがひどい場合はノンシリコンシャンプーをおすすめします。
また、シリコンが付着した部分はカラーやパーマがあたりにくくなる、という弊害もあります。
一時「シリコン入りのシャンプーは毛穴を詰まらせて薄毛の原因になる」という噂が流れましたが、これについては根拠が十分ではありません。
先ほども述べたようにシリコンは親油性、頭皮は親水性、つまりお互い間逆の性質なのでシリコンが毛穴に詰まることは考えにくいのです。
しかし、頭皮に汚れが残っている場合は話が違ってきます。汚れとはつまり油のことなので、シリコンが付着しやすくなります。
つまり、すすぎが不十分だと毛穴にシリコンがたまってしまう可能性があるのです。シリコン入りのシャンプーを使う場合は、頭皮をより入念にすすぐ必要があります。
ここまで シリコンの性質について説明してきましたが、ここでメリット・デメリットをまとめてみましょう。

メリット

洗髪時 髪の摩擦を軽減

デメリット

◎ダメージ部分に付着したシリコンが剥がれ落ちる際、健康なキューティクルまで一緒にはがしてしまうことがある。
◎ダメージがひどい髪には向かない
◎シリコンが付着した部分はカラーやパーマがあたりにくくなる

もちろんシリコンは化学物質なので、配合されてないに越したことはないのですが、どうしても避けたほうがいい成分と言うわけではありません。
自分の髪の長さやダメージ度合いを見た上で、ノンシリコンシャンプーを使うべきか否か検討してみましょう〜☆

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Posted by COLORS.Tokyo表参道 at 22:31│Comments(0)カミ窓
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